field of study11の研究テーマ

本学科・専攻では電気・電子・情報・生命の4つの領域で先鋭的な研究を行っているだけでなく、
複数の領域間の融合研究(学際研究)にも力を入れています。
ここまで広い研究領域をカバーしている学科は他の大学を見てもほとんど存在していません。
ここでは本学科を代表する11の研究フィールドを紹介します。
これらの研究フィールドは教育と直接リンクしているのが大きな特徴です。
多彩なフィールドでの教育・研究を通して、単なる技術者ではなく多角的な視点を持ち科学と技術の領域を超えて
新たな価値を創出することができる人材の育成に力を入れています。

  • エネルギーシステム

    エネルギーシステム

    社会を根底で支える電気エネルギーを上手に利用するシステムと技術について学びます

    社会活動に不可欠なエネルギーシステムの知識と技術を学ぶ学問分野です。特に、電気エネルギーの生成・輸送・貯蔵および他のエネルギーへ変換する技術、具現化に必要なハードウェアとソフトウェアの利活用法、電磁エネルギー変換・電力変換・電動モビリティ・エネルギーマネジメントシステムなどの仕組みについて学びます。

    KEYWORD電力ネットワーク/スマートグリッド、エネルギーマネジメントシステム、太陽光発電・風力発電、蓄電池システム、電気機器、超電導応用、パワーエレクトロニクス、モータドライブ、電気鉄道・電気自動車・パーソナルモビリティ、高電圧工学、プラズマ工学

  • エネルギーインフォマティクス

    エネルギーインフォマティクス

    情報統計解析(インフォマティクス)を活用してエネルギーマネジメントを最適化します

    エネルギーを効率的に利用するために、情報をモデル分析し、システムデザインやマネジメントにまで活用する学問分野です。電気エネルギー変換システムなどではコンピュータシミュレーションにより機器をデザインしたり、スマートグリッドやスマートシティなどではAI・機械学習による予測情報に基づいて、最適なエネルギーマネジメントを実施したりします。

    KEYWORD電磁界シミュレーション、リアルタイムシミュレーション、最適化・逆問題、IoT(Internet of Things)/AI/機械学習、日射量・負荷量予測、再生可能エネルギーデータ、蓄エネルギーデータ、エネルギー消費データ、エネルギーマネジメントシステム、サイバーフィジカルシステム

  • エネルギーマテリアルズ

    エネルギーマテリアルズ

    電気エネルギー技術を支える材料、およびデバイスについて学びます

    電気エネルギー技術を支える様々なデバイスは、絶縁体(誘電体)、半導体、金属、イオン伝導体、磁性体、圧電体、焦電体、強誘電体など、様々な特性を持つ材料群が構成されます.従って、デバイスの性能や特性はこれらの材料の性質に大きく支配されます。このような様々な材料の特性を学び、その材料から構成されるデバイスの性質や、本質的な性能限界を学ぶ領域です。

    KEYWORD超伝導材料、絶縁材料、圧電材料、薄膜材料、ワイドバンドギャップ半導体、イオン伝導材料、磁性材料、エネルギーハーベスタ、太陽電池、グラフェン、発電MEMS、リチウムイオン電池、電気化学キャパシタ

  • 物質科学

    物質科学

    社会生活に欠くことのできない電気製品の本質を理学的に学びます

    今日の情報化社会を支えている様々なエレクトロニクスやフォトニクスデバイスを理解し応用するだけでなく新規デバイスを開発するためには、デバイス材料の性質は言うに及ばず、デバイスが利用している物理/化学現象の原理を理解することが不可欠です。デバイス工学とは相補的な理学の素養を身に付けるために必要な領域です。

    KEYWORD量子力学、熱力学、統計力学、相対性理論、物性物理、半導体の物理、計算化学、電子状態、回折現象、群論、周期律表、光エレクトロニクス、プラズマ、トポロジー、ナノテクノロジー、テラヘルツ波、グラフェン、超音波、超伝導、超格子

  • デバイス工学

    デバイス工学

    電子デバイスが社会の隅々まで浸透しています。その原理や作製プロセスを学びます

    国内産業の中核をなす自動車分野では、自動運転化や電動化の進展に伴って、多数のレーダやセンサ、イメージングデバイスなどが搭載されることが予想されており、自動車はもはや家電といえます。またスマートフォン分野においても、顔認識レーザや指紋認識超音波センサなどのデバイスの多様化が進んでいます。これらのエレクトロニクスデバイスの動作原理や作製プロセスの基礎を理解する領域です。

    KEYWORDナノテクノロジー、MEMS、薄膜プロセス、生体認証デバイスイメージングデバイス、医工学デバイス、バイオセンサ、ユビキタス環境センサ、光デバイス、LED、半導体レーザ、カーエレクトロニクス、量子力学、電子回路、物性物理、メモリデバイス、集積回路、計算機デバイス、環境発電デバイス、ワイヤレス給電デバイス、グラフェン

  • 通信工学

    通信工学

    スマートフォンに使われる高周波デバイスや半導体について学びます

    スマートフォンでは、5Gなどに代表される高密度高速の無線通信が進展しており、光ファイバのデータ速度を超えることが予想されています。また、無線規格の数はこの15年で5倍ほどに大幅に増加しており、近未来のIoT(モノのインターネット)社会を支える重要な分野です。ここでは通信のハードウェア機器の基礎となる物理や原理について学びます。

    KEYWORD5G、6G、V2X、ITS、スマートフォン、電磁波、超高周波、移動体通信、トリリオンセンサ社会、電波発電、ワイヤレス給電、光通信、光デバイス、GPS、IoT社会、RFフロントエンド、モバイルブロードバンド、無線基地局、センサネットワーク

  • 制御工学

    制御工学

    実システムを自在に動かす技術である制御の基礎理論と応用について学びます

    操作可能な入力と計測可能な出力を持つ対象(自動車や航空機などの移動体、製鉄や化学プラントなどの生産プロセス)を思い通りに動かす技術は制御と呼ばれます。制御は現代社会を支える基盤技術の一つであり、適用分野は多岐にわたっています。制御工学は「良い制御」を実現するために必要な手法の基礎について学びます。

    KEYWORD制御理論、システム制御、システムデザイン、ロボット、最適化、パワーエレクトロニクス、大規模複雑システム、マルチエージェントシステム、生物制御(生物恒常性制御)、合成生物学(遺伝子回路)、光制御生物(光遺伝学)、光生体制御

  • 情報科学(コンピュータサイエンス)

    情報科学(コンピュータサイエンス)

    デジタルで未来を創るための知識と技術の探求

    本分野では、蓄積する大量のデータをコンピュータにより効率的・効果的に解析するための基盤的な情報技術、および現代のコンピュータ社会のインフラを成す諸技術について学びます。このような基盤技術を活用することにより、現在人間が行っていることをコンピュータにより自動的に行うための情報技術(人工知能・自動運転・異常検知など)の研究開発を行います。

    KEYWORD人工知能(AI)、機械学習、パターン認識、オペレーティング・システム(OS)、データマイニング、アーキテクチャ、計算機言語、アルゴリズム、計算機デバイス、信号処理、異常検知、自動運転、バイオインフォマティクス、バイオメトリクス、ケモメトリクス、センサビッグデータ、トリリオンセンサ社会、インターネット、組み込み

  • 情報生命

    情報生命

    生命情報ビッグデータから情報科学を駆使して新しい生命科学の発見を目指す

    現在の生命科学においては、ゲノム配列などの生命情報を解読する手段の進展により膨大な量の生命情報が取得されるようになってきています。本フィールドではこのような大量のデータに対して、情報科学を駆使したデータ駆動型アプローチを適用することにより生命科学研究を加速させることを目指します。

    KEYWORDバイオインフォマティクス、数理生物学、合成生物学、ゲノム・RNA、タンパク質科学、生命の進化、生命情報ビッグデータ、健康ビッグデータ、生物ネットワーク、次世代創薬、疾患メカニズム解明、生体分子デザイン、人工知能の医学/薬学/生物学応用

  • 生命動態

    生命動態

    生きているとはどういうことか? 物質から人間までを1つのシステムとして理解

    遺伝子配列情報やタンパク質などの部品単体の性質を理解した上で、生命が「生きている」という動的な状態を表すことを目指す学問です。生体分子という部品同士が相互作用した結果、物理・化学法則に従い自発的に形成される高次な組織・機能・振る舞いにも注目することで、「生きている」状態を理解しようという新しい生命科学の考え方を学びます。

    KEYWORD健康のシステム科学、時間生物、生物システムの理論、合成生物学(遺伝子回路)、細胞と組織、個体のシステム生物学、光制御生物、パターン形成の生物学(発生生物学、個体群)、生物物理学

  • 普遍性と多様性の生物学

    普遍性と多様性の生物学

    数十億年の生物進化に込められたメッセージを学び、活かす学問

    この地上に存在する生物は、数十億年にもわたる進化の中で生まれてきました。それぞれの環境に特化して多種多様に進化してきた生物の中には、普遍的な種々の性質が見出されることがあります。この多様性と普遍性はどのように生まれてきたのか、新たな生命観を獲得し、それを活かすことに役立つ最新の学問分野をカバーします。

    KEYWORD生物学史、生命の起源と進化、分子進化学、生化学、合成生物学、免疫学、遺伝子工学、脳神経科学、生物物理学、設計生物学、生命システム論、生命美学、フォトバイオロジー、システム生物学、時間生物学