concept

情報科学で生命科学・
医学・薬学研究に
ブレイクスルーを!

バイオインフォマティクス研究室浜田 道昭 教授

担当科目:Javaプログラミング/入門、
バイオインフォマティクス、
バイオインフォマティクス特論

  • 研究紹介research

    当研究室では、人工知能などの情報科学や数学、統計学、物理学、化学などのさまざまな知見を駆使して、生物学、生命科学、医学、薬学(創薬)分野の諸問題を解決することを目指しています。独自の理論や100年先まで役に立つ基盤的な技術を構築し、さらにそれらを生命科学ビッグデータに適用することにより、教科書に載るような新しい科学的発見を追求しています。さらには、人類の健康に寄与するために、疾患や創薬研究なども精力的に行っています。

  • メッセージmessage

    当研究室では学生が自由な発想に基づき研究ができる環境づくりに力をいれています(私が学生であれば所属したくなるような研究室をつくることを目指しています)。学生にはこの環境を最大限活用しながら「主体的」かつ「自律的」に研究を行うことを期待しています。したがって、学生は自分の興味にあった研究テーマを持って、最新の研究設備を活用しながら研究を主導していくことが可能です。浜田研でワクワクする研究を一緒に行い、ブレイクスルーになるような研究を成し遂げましょう!

研究説明research activities

図1:浜田研の研究の概要バイオインフォマティクスの広範な領域が研究対象となっています 学生による新規テーマ開拓も歓迎しています 図1:浜田研の研究の概要
バイオインフォマティクスの広範な領域が研究対象となっています
学生による新規テーマ開拓も歓迎しています
図2:人工知能技術を用いて次世代医薬品として期待されているRNAアプタマーを生成するための研究 図2:人工知能技術を用いて次世代医薬品として期待されているRNAアプタマーを生成するための研究
浜田研究室の研究領域は「バイオインフォマティクス(生命情報科学/生物情報科学)」です。これは、人工知能に代表される情報科学や物理、数学、化学などの様々な分野の知見を駆使して生命・医学・薬学分野の諸問題を解決しようとする学際的な研究分野で、とても電生らしい学問領域となります。
近年、シーケンサーなどの実験・測定機器の著しい進歩により、ゲノム(遺伝⼦)・エピゲノム・トランスクリプトーム(mRNA/ncRNA)・プロテオーム(タンパク質)・メタボローム(代謝物)・インタラクトーム(タンパク質-タンパク質、RNA-タンパク質、RNA-RNA 相互作⽤など)等の大量の生命科学ビッグデータが世界中に蓄積しており、これらの大量データから新しい生物学の知見を見出し、さらには医学、脳科学、疾患、創薬などへ応用するデータ駆動型生命医科学研究が重要となっています。このような背景のもと当研究室では、第一に、データ駆動型⽣命医科学研究に必要となる、長く利用される本質的なバイオインフォマティクスの理論・アルゴリズム・ツールの開発を⾏っています(基盤技術開発)。この中には、プログラミング・人工知能などの情報科学・数学が好きな学生が楽しめる研究テーマが数多く存在します。第二に、共同研究(他大学の医学部や早稲田の⽣命系)を通して得られる生物データと世の中に蓄積する生物ビッグデータをあわせてデータ駆動型生物学を実践することにより、生命科学のブレイクスルーとなるような新しい科学的発⾒を目指しています(生命科学実データ解析)。この中には、生物学が⼤好きな学生が楽しめる研究テーマが多数あります。いずれのタイプの研究においても、関連する複数分野の勉強を⾏うと同時に、英語の論⽂を多数読むことになると思います。これらは知的好奇⼼に溢れ、勉強好きな⼈はとても楽しいと思います。
もう少し具体的な研究の話をします。当研究の特色の一つとしてRNAを基軸とした生命医科学研究があります。ヒトなどの高等生物においてはノンコーディングRNAと呼ばれるタンパク質に翻訳されずに細胞内で機能を有している分子が多数見つかってきていますが大部分の機能はいまだにわかっていません。ノンコーディングRNAの機能の解明や疾患との関連性に関してバイオインフォマティクスの立場から研究しています。さらにこの延長として、ノンコーディングRNAをターゲットにした創薬研究にも着手しています。また、人工のRNAを薬として機能させるRNAアプタマーや、コロナのワクチンで有名になったmRNA医薬などの「次世代」医薬品の開発を人工知能や情報科学を用いて効率化するための研究にも注力しています。
上記のRNA研究以外でも、ゲノム、エピゲノム、メタゲノム、脳、がん、神経変性疾患、リピート要素など多岐にわたる研究を行っている学生・スタッフが在籍しています。ぜひ浜田研のホームページを訪れてみてください。

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略歴ー

2002年
株式会社 富士総合研究所 研究員
2010年
東京大学 大学院新領域創成科学研究科 情報生命科学専攻 特任准教授
2014年
早稲田大学 理工学術院 准教授
2016年
産業技術総合研究所 招聘研究員 / 班長(現在に至る)
2017年
日本医科大学 大学院 医学研究科 客員教授(現在に至る)
2018年
早稲田大学 理工学術院 教授(現在に至る)
2022年
早稲田大学 次代の中核研究者(現在に至る)
2023年
日本バイオインフォマティクス学会 副理事長(現在に至る)

学歴ー

2002年
東北大学 理学研究科 数学専攻 修士課程 修了
2009年
東京工業大学 総合理工学研究科 知能システム科学専攻 博士後期課程 (社会人博士)修了.
博士(理学)