Q&A

大学で「大学で学ぶ」とは!?高校で学んだことは、大学での学習・研究においてどう活かされるの?
高校と大学の学びの違いは?「実習」と「研究」の違いって?大学の学びについて、率直な疑問に応えます。

  • 理系の研究室では、主に「実習」と「研究」とがあるようです。それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
    「実習」とは、すでに多くの人が繰り返し行い、原理が確立された実験を行い、「正しい結果」が出ることで手順が正しく行われたことを確認するものです。一方、「研究」は、未だ誰も行っていない実験を積み重ねて、未知の現象や原理を明らかにするものです。
    この世で1つだけの、オリジナリティのあるものでなければ「研究」とは呼べません。ではなぜ、すでに明らかになっている事象を「実習」によって確認するのでしょうか。「実習」では、技術の習得だけでなく、結果を考察することによって、実験の組み立て方や結果の解釈の仕方を学ぶという目的があります。「実習」により基本的な技術と思考法を鍛錬した後に、卒業研究や大学院における先端的な研究を行うことによって、単なる専門知識の羅列ではなく、どのような分野でも創造的な研究・開発を実践できる「研究力」を身に付けることができるのです。
  • 最先端の研究はできますか?
    もちろんです。最先端の「知識」だけが必要なのであればインターネットで十分でしょう。しかし、最先端の研究を行うには、最新の研究機材や教科書に書かれていない"秘密"を直接教授から教えてもらう必要があります。この学科では3年生秋学期から研究室に配属され、教授からの直接指導で研究のやり方を体で覚えることができます。このようなことを通して成し遂げた世界で初めての研究成果は、多くの学生が研究成果を英文論文として国際会議や英語論文などで発表しています。
  • 「研究室」と「研究テーマ」は、どのように決定するのでしょうか?
    1、2年生のときから、学科オリエンテーション、電気・情報生生命工学フロンティア、クラス担任制度などを通して、教員と触れ合う機会が豊富に設定されています。また、配属前の3年生春学期には、いくつかの研究室で少し長めの実習を行う機会も用意されています。このようなことを通して研究分野だけでなく教員の研究のスタイルや考え方も知ることができ、自分に合った研究室と研究テーマを探すことができる仕組みになっています。
  • 納得いく研究結果を得るためには、どのような苦労があるのでしょうか?
    研究とは、これまで人類が誰もやらなかったことをやることです。勉強は、教えられたことを自分で再現できるようになればOK ですが、研究では、それらを組み合わせて応用し、何とかゴールに辿り着かなければなりません。多くの場合、指導教員がゴールまでの道筋を示してくれますが、この時に基礎がしっかりとできていれば、自分が大きな地図の中でどこを歩いていてどこに行こうとしているのかがよく分かり、達成できた時には大きな充実感を得られることでしょう。
  • 理系の高校生の中には、「物理と化学」「化学と生物」といった2つの組み合わせだけを勉強してきている人も数多くいると思います。物理・化学・生物の分野にまたがる電気・情報生命工学科の授業についていけますか?
    物理・化学・生物の3つすべてを究めて入学する人はむしろ少数です。電気・情報生命工学科に入学される学生さんの多くは、「物理と化学」または「化学と生物」の2科目を重点的に学習して入学します。高校で物理を学んでこなかった学生さんのために当学科では、「電磁気学要論」クラスを開講し、高校レベルの基礎的な内容から解説しています。このように、物理系や生物系あるいは情報系の多くの必修科目にはクラス分けや選択制が採用されており、無理なく学べるように指導しています。当学科の定員は145名とクラス分けが可能な規模となっているため、スケールメリットを生かしたきめ細かい指導が可能になっています。「当学科への入学が許可される学力」と「学問への興味」、そして「やる気」の3つさえあれば、必ず当学科のカリキュラムを履修でき、必ず卒業できるよう責任を持って指導しています。
  • 電気・情報生命工学科では、企業や外部の研究機関と共同で研究を行うことはあるのでしょうか?
    電気・情報生命工学科の各教員は、専門とする分野の高度な知識と豊富な経験を有していることから、関連する外部の企業や研究機関から共同研究の申し出を多数受けています。共同研究を実施している研究室では、所属している学生(学部4年生、修士課程の学生、博士課程の学生)が積極的に共同研究に参加しているケースが多くみられ、定期的に実施される打ち合わせでは、企業や研究機関で第一線の研究開発に携わっている担当者の方々と対等な立場で議論をします。この様な経験は、学生の研究能力、プレゼンテーション能力、およびコミュニケーション能力を向上させるだけではなく、企業や研究機関における研究開発についての理解を深め、将来の進路を考える上でよい機会となります。
  • 学科や研究室についてさらに質問があるのですがどうすればよいでしょうか?
    ぜひ各教員のホームページを訪れ、そこに記載の連絡先にコンタクトをとってみてください。どんな些細な質問でも大丈夫です。教員全員、皆さんからの質問をお待ちしています!